M78ウルトラマンの歴史を辿る
『M78ウルトラマン』はいつから存在するのか? 残念ながら今のインターネットには詳しい情報が全くありません。自分の調査によりおおよその歴史の流れが見えてきたので、その成果をここに記します。
◯年表
まずは簡単に、M78ウルトラマンにまつわる出来事を年表で見てみましょう。これも僕が個人的にまとめたもので、非公式です。
1990年 M78ウルトラマン誕生。ウルトラマンショップ限定のキャラクターグッズとして展開。
1999年『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』の同時上映として、『ウルトラマンM78劇場 Love & Peace』公開。銀幕デビュー。
2002年『ウルトラマンコスモス』放送休止の穴埋めとして『ウルトラマンM78劇場 Love & Peace』がテレビ放送。(経緯を考えると喜べないが)テレビデビュー。
2003年 ベネリック(株)、(株)バンダイ マーケット開発部の一部営業権取得。この際にウルトラマンショップの営業権、及びM78ウルトラマンの商品展開の権利もベネリックへ移ったと考えられる。
2007〜2008年 静岡の遊園地『ぐりんぱ』内に、『M78ウルトラマンパーク』開業。(Wikipediaの『M78ウルトラマンパーク』の記事では開業が2008年、『ぐりんぱ』の記事では2007年になっており詳細不明)
現在
おおよその流れを確認したところで、今度は年表の内容について掘り下げていきます。
◯M78ウルトラマン誕生
M78ウルトラマンについて知るには、1999年に公開された映画『ウルトラマンM78劇場 Love & Peace』のパンフレットを参照するのがよいでしょう。というか、M78ウルトラマンについての書籍って多分これしかない。
パンフレットは今現在でも1000円程度で入手出来ますから、興味のある方は是非。
パンフレットには、M78ウルトラマンのキャラクターデザインを担当した中田和幸さんのメッセージが掲載。M78ウルトラマンが汗をかいている理由も語られていますが、それは別記事にて取り上げる予定。
メッセージの文末には、『M78ウルトラマンの誕生から10年目にアニメーションになった、この「ウルトラマンM78劇場」』との記載があります。
この映画が公開されたのは1999年3月6日。そこから逆算すると、M78ウルトラマンの展開が始まったのは1990年と考えることができます。
また、同パンフレットにはM78ウルトラマンを指して、「SHOT M78で誕生した仲間たち」との記載もあります。
おそらくM78ウルトラマンは、ウルトラマンショップ限定のキャラクターグッズとしてデザインされ、展開されていったのでしょう。
◯バンダイからベネリックへ
こちらの画像も先程のパンフレットから。ウルトラマンショップの広告が掲載されています。
この広告の右下には、株式会社バンダイ ホームプロダクツ事業部 M78課 と記載があります。
つまり1999年時点では、ウルトラマンショップはバンダイが経営していたことがわかります。
M78ウルトラマンについても同様に、バンダイから展開されていたようです。ものが手元になく写真掲載できませんが、過去のオークションに出品されていた商品の中には、タグにバンダイの名前があるものも確認できています。
対してこちらは、現状わが家の最新アイテムである『ふわふわお座りぬいぐるみ ウルトラマンガイア』のタグ。みて分かる通り発売はベネリック株式会社となっており、バンダイの名前は確認できません。
ベネリックというのは現在ウルトラマンショップ(ウルトラマンワールド)の経営を行っている会社であり、ウルトラマン以外にも多くの有名キャラクターのショップ・カフェなどを経営しています。
つまり、どこかのタイミングでウルトラマンショップの経営及びM78ウルトラマンの商品展開の権利が、バンダイからベネリックに移ったことがわかる。それはいつか? 以下ベネリックのホームページを参照します。
ベネリックの会社沿革には、2003年3月、(株)バンダイマーケット開発部の一部営業権取得との記載があります。おそらくこの時に、ウルトラマンショップとM78ウルトラマンの権利を得たのではないでしょうか?
これは先週実家から発見された未開封のフォーク。2004年、ベネリック発売となっています。
この情報も、ベネリックの権利獲得が2003年であろうと推測する論拠となります。
そういうわけで、2003年以降現在まで、M78ウルトラマンは、ウルトラマンワールドの限定商品として展開されているようです。
次回はこの歴史を踏まえて、M78ウルトラマン再アニメ化の可能性について考察していきましょう。